MスクリプトでSimulink作業を効率化!
先日、あるSimulinkユーザーの方から、ブロックのパラメータの一括変更に関するご相談を受けたので、
Mスクリプトを活用して一括処理する方法をアドバイスしました。
しかし、その方は「難しそう」「とっつきづらい」という理由で、最終的には手作業で修正することを選ばれました。
弊社から強く推奨することはないですが、
ちょっとしたことでもMスクリプトを活用することで作業時間を短縮できますし、
特に活用できる、できない人で効率や生産性にかなり差がでます。
Simulinkモデルの課題とMスクリプトの必要性
Simulinkは、既存ブロックを利用することで、
プログラミング不要で直感的に設計できるツールとして多くのエンジニアに利用されています。
(M-Functionブロックなどを除いて)
その手軽さが魅力の一方で、以下のような課題もあります。
- 繰り返し手作業による負担
ブロックパラメータの変更、サブシステム間の配線作業、ボタン押下による作業(ビルド等)など、
手作業で実行するのには時間がかかります。腱鞘炎になるリスクも。。。 - 大規模モデルの対応
例えば、モデルが大規模&複雑化するにつれ、該当するブロックを探すことが難しく、
変更や整理が煩雑になり、設計効率が低下します。 - 多数&複雑な作業手順
オプション機能が多数あり、一人のエンジニアがいくつもの機能を習得するのに時間がかかります
こうした課題を解決するために、Mスクリプトの活用は非常に効果的です。
Mスクリプトで出来ること
Mスクリプトは、MATLABで使用されるスクリプトファイル(.mファイル)です。
簡単なコードを書くことで、以下のような操作を効率化できます。
- パラメータ変更の自動化
- ブロックの自動配置、結線、削除、置換
- 手順化された作業の自動化
- データ処理(例:Excelデータのインポート、エクスポート)
- データ加工(欠損データ処理など)
- Simulink操作の自動化
- 複数のシミュレーション結果をグラフ化
- 複数条件でのシミュレーション実行…etc
これらの自動化により、手作業の負担が大幅に減り、エンジニアが付加価値の高い作業に集中できるようになります。
まとめ
初心者がすぐにMスクリプトを試せるよう、当社では実用的なサンプルスクリプトを公開しています。
これらのスクリプトを利用すれば、簡単にSimulinkモデルの操作やデータ処理を自動化できます。
→ 公開およびダウンロードページはこちらから
Mスクリプトは、Simulink作業を効率化し、エンジニアの生産性を大幅に向上させるツールです。
手作業では対応が難しい繰り返し作業やデータ整理を簡単に自動化できます。
「難しそう」と感じる方も、まずは当社のサンプルスクリプトを試してみてください。
実際に使ってみることで、Mスクリプトの便利さを実感できるはずです。
そして、日々の開発業務を効率化し、MBDの可能性をさらに広げていきましょう!